主に星空を見上げる機会の少ない長期入院の子ども・おとなたちにプラネタリウムを届けようという取り組みを軸に活動する一般社団法人星つむぎの村。
共同代表の一人である髙橋真理子さんに何度か取材させていただくうちに、村人として活動に参加するようになった。
新年早々に、突然村人の一人だったてっちゃんという男の子が今月末に迎える12歳のお誕生日を待たずにお星さまになった。
今日はオンラインで、てっちゃんとのご縁が深かった劇団四季・宝塚歌劇団出身俳優が中心となって難病児・障害児・きょうだい児・ご家族にパフォーマンスを届けようという活動をされているNPO法人心魂プロジェクトと星つむぎの村が一緒になって、てっちゃんのご家族を囲んでの会が行われた。
グリーフケアなんてことばをわざわざもってくる必要がないほど、てっちゃんのことを想う人たちが集ったその場はあたたかくてやさしくて。
ちょうど朝に博多で起きた44歳の母親が7歳の子どもを殺害してしまったというニュースを目にしたばかりで、その子は医療ケア児で、外された呼吸器のそばには大量の薬を飲んだ母親が倒れていたというから、思わず考えても仕方のないことを考えてしまう。
もし、なんて、考えてもしかたがないのはわかっている。
でも、もし、彼女たちが私たちのような団体とつながっていたら。
違う選択肢があったのではないだろうか?
違う選択肢をしてほしかった。
でもその選択をさせてしまったのは、わたしたちでもあるんじゃないかと考えずにはいられない。
てっちゃんはお星さまになったけれど、いろんなところでいたずらをしまくっていて、てっちゃんがこんないたずらをしにきてくれたよと、全国の仲間たちがシェアをしてくれる。
だれかを、だれも、一人ぼっちにしたくないという思いに嘘はないのに、一方で気が付かない間にだれかを深く傷付けてしまっているかもしれないのが人間で。
あたたかくてやさしい人たちに囲まれながら、あぁ、わたしはまだまだまだまだ遠いなぁという思いと、お星さまになったいのちの切なさと、このあたたかい人たちの中にいられるしあわせと。
てっちゃんへ
お兄ちゃんやお母さん、お父さんのことはみんなに任せて安心してね。
お星さまも天国も、てっちゃんらしく、思う存分楽しんで。
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