東北大学加齢医学研究所所長で、NIntenndoの「脳を鍛える大人のDSトレーニング」の監修者として知られる川島隆太氏の『めざすは認知症ゼロ社会!スマート・エイジング~華麗なる加齢を遂げるには?』を読んでいたら、 ・男性のほうが、空間認知能力(地図を見たり、図形を立体的なものとして考える能力)がすぐれている。 ・女性のほうが言葉を使うことが得意。 ~略~ ただし、これらの違いは、あくまで男性と女性をそれぞれ平均した場合です。実際には男女の違いよりも、個人と個人のあいだの違いのほうがずっと大きいのです。また、生まれつきの脳のつくりの違いよりも、どう育ったかということのほうが脳の働きに影響します。男女の脳には、違いはあるものの、どちらが良いというものではないことはもちろん、個人差のほうが大きいので気にするほどではないといえます。 以上引用。というくだりがあって、日頃長女と長男、その他多数の子どもたちを見ていて感じていることがそのまま書かれていた。 長男は棒を見れば振り回すし、パズルに熱中大陸する姿からは長女よりも明らかに空間認知能力が高そうだということが伺えるしで、いかにもTHE男子な男子だ。 一方、娘は誰がどう見ても女の子らしい女の子の体。 つい、うっかり、「やっぱり生まれつき男女には違いがある」という前提の発言をしがちなんだけれども、周りを見渡してみれば、パズル大好き・明らかに空間認知能力の高そうな女の子もいれば、棒なんぞ振り回さずにお母さんのそばでじっと折り紙をしていられるような男の子もいる。 確かに男女の脳のつくりには違いがあるんだろうけれども、それはあくまで平均値でしかない。一人ひとりの脳の個体差においては、平均値なんぞどうでもいい、というお話なわけで、子育てというのは自分の中のジェンダーバイアスを浮き彫りにしてきやがるな、とうっかり発言のたびに思う。くわばらくわばら。